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「日本社会が日本国民の物だという主張は偏見と妄想にすぎない」 在日韓国人が日本国の国民主権を完全否定

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自称・市民団体の「在特会」

新大久保(東京都新宿区)や鶴橋(大阪市生野区)で繰り返されるヘイトデモ。毎回、主催者の名称は変わるが、そのどれにも関わっているのは「在日特権を許さない市民の会」(在特会)なる団体である。実際、デモ参加者の多くは在特会のメンバーだ。

在特会は、在日コリアンが「日本で不当な権利、特権を得ている」と訴えるネット出自の自称“市民団体"である。「2ちゃんねる」をはじめとするネット掲示板などで“嫌韓・反韓"の同志を募り、すでに会員数は1万2000人を超えている。

北海道から九州まで、全国に34の支部を持ち、ネット右翼という業界にあっては、シンボリックな存在だ。というよりも、ネット上で流通していた差別言語をデモという形で路上に持ち込み、ヘイトスピーチの普及に務めたレイシスト集団である。

在特会が結成されたのは2007年。創設時から現在に至るまで一貫して同会のトップに立ち続けるのが、桜井誠(41歳)なる人物だ。在特会の生みの親であり、同時にネット右翼の理論的指導者として、一部からは熱狂的な支持を集めている。過去にはニューヨークタイムズなどの海外メディアが「外国人排斥を訴える日本の新しい右派指導者」として取り上げたこともあった。

福岡県出身の桜井氏は、県内の高校を卒業した後に上京。20代から30代の頃にかけては、警備員や区役所の臨時職員を務めながら、空いた時間を使ってネットに「反韓」のメッセージを書き込む、地味なネット右翼のひとりに過ぎなかった。しかし人一倍勉強熱心な桜井氏は、そのうちに「理論家」としての頭角を現し、ネット上のカリスマと持ち上げられることになる。

私も桜井氏とは何度か直接に言葉を交わしたことがある。取材を始めたばかりの頃は冷静な人柄をのぞかせていたが、その後、私が在特会を批判する記事を発表するようになると逆上した。講演などで「私は安田に殺されるかもしれない」と大げさに訴えたかと思えば、「いまこそ一人一殺の覚悟が必要です!」と周囲を煽ることもあった。

その桜井氏は在特会の創立集会(07年1月)で次のように発言している。「日本社会は在日という民族を野放しにしてきた。そのうえ日本は、こんな民族に生活保護まで支給してきた。我々の血税が外国人に使われてしまっていいのか!」その頃からすでにレイシズム丸出しのヘイトスピーチはお手のものだった。

当初こそ学習会などの地味な活動をおこなってきたが、そのうち行動の軸を路上に移すようになる。日の丸や旭日旗を掲げ、過激なシュプレヒコールで街頭を練り歩く姿は、2008年頃から在特会の定番スタイルとなった。外国人参政権反対、朝鮮学校無償化反対、外国籍住民への生活保護支給に反対、通名制度反対、といったスローガンをそのつど掲げ、デモや街宣を各地で展開していくのである。

09年には京都の朝鮮学校に集団で押しかけ、「朝鮮人は日本に住まわせてやってるだけだ」「キムチくさい」「ウンコでも食っとけ」などと街頭宣伝を行い、威力業務妨害で逮捕者を出した。ブレーキの効かない暴走ぶりは在日コリアン社会に恐怖を与える一方、日本の一部の者たちに「反韓・反在日」の芽を植え付けた。

在特会の広報担当者は私の取材に対し次のように答えている。「在日は外国籍でありながら、日本人と同じような権利を享受している。日本社会は日本人のために存在するのであって、外国人のために存在するわけではない。在日の権利主張は許せない。我々の運動は、特権者に苦しめられている日本人による、一種の階級闘争なんです」

偏見と妄想以外のなにものでもない。だが、彼らは在日と戦うことに「正義」を見出している。

別の幹部会員は新大久保デモについて、次のように話した。「殺せ、死ねという言葉は確かに耳触りが悪い。だが、それは日本人の本音でもあると思う。我々はそれを代弁し、あえて悪役を引き受けているんですよ。我々の背後には、多くの日本人の声なき声が存在するんです」(続く)http://news.onekoreanews.net/detail.php?number=73473&thread=04

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