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NHKの放送技術研究所(東京都世田谷区)の主任研究員(55)が、取引先の都内の音響設備会社に工事や音響関連装置を発注したように装い、数百万円を同社に振り込ませた疑いがあることがNHK関係者への取材でわかった。

NHKは内部調査を進めており、近く主任研究員と音響会社役員(46)を警視庁に詐欺容疑で告訴する方針。同庁は、既にNHKから相談を受けており、捜査を進める。

NHK関係者によると、主任研究員は音響の専門家で、高機能の音響機器の開発などが評価され、国内外の賞を受けている。最近は次世代テレビ「スーパーハイビジョン放送」の研究を担当し、音響設備の管理や補修の責任者だった。

同社は昨年春、音響設備の調整や補修工事、関連機器の納入などを装い、NHKに数百万円分の請求書を提出。実際は工事や納品はされなかったが、主任研究員は工事完了を装った書類をNHKの経理部門に出していた。

(2013年10月16日07時12分  読売新聞)http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20131015-OYT1T01369.htm