長野県建設業厚生年金基金で掛け金約23億8700万円が不明になった問題で、
約6000万円の業務上横領容疑で国際手配され、タイの入国管理当局が不法滞在容疑で
逮捕した元事務長の坂本芳信容疑者(56)が14日早朝に成田空港に到着することが
県警への取材でわかった。
県警は、坂本容疑者が到着し次第、業務上横領容疑で逮捕する方針だ。
一方、坂本容疑者が逃亡する前の2005年頃から約1年間、韓国人女性に高額の
生活費を渡すなどしていたことが、坂本容疑者の知人への取材でわかった。
坂本容疑者の身柄の引き受けには、警察庁の担当者がタイへ派遣され、
坂本容疑者とともに13日にタイを出発する。日本とタイの間には犯罪人引き渡し
条約がなく、県警などは外交ルートを通じ移送の手続きを進めていた。
県警は成田空港で坂本容疑者の身柄を引き受けた後、逮捕する予定。
坂本容疑者は1日、不法滞在容疑でタイの入国管理当局に逮捕された。
坂本容疑者の親類によると、坂本容疑者は、バンコクの路上を1人で歩いていた
ところを逮捕されたという。所持金は日本円で2万円ほどで、外務省の職員に対し、
「金は女性につぎ込んだ」などと説明したという。
基金が巨額の使途不明金を公表したのは10年9月12日。坂本容疑者は、
その3日前から行方がわからなくなっていた。タイの入国管理当局によると、
坂本容疑者は同月10日にタイに入国。県警は、坂本容疑者を業務上横領容疑で
国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配していた。
基金の資金を運用していた東京都内のファンド運営会社の関係者の男性によると、
坂本容疑者はタイへ逃亡する前の05年~06年に、東京・赤坂の韓国人クラブで
親しくなった20歳代の韓国人ホステスに、生活費を渡し、赤坂のマンションに
住まわせるなどしていた。
男性は「女性が約束を守らなかったため、坂本容疑者はその女性との関係を断った」と話した。
男性によると、坂本容疑者は別の女性に対しても、東京・六本木にパブを出す費用を
援助するなどしていたという。
(2013年11月12日07時35分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20131111-OYT1T01348.htm?from=ylist
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