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◆大阪朝鮮学園、社会保険料2億円超滞納 私学事業団は強制徴収せず
大阪府内の朝鮮学校10校を運営する学校法人「大阪朝鮮学園」(大阪市)が 平成24年度以降、日本私立学校振興・共済事業団(私学事業団)へ納付が 義務づけられている社会保険料の掛け金を滞納していることが9日、 関係者への取材で分かった。
教職員給与・賞与からの天引き分と法人負担分を合わせた未納額は2億円超に上るという。 事業団は強制徴収などに踏み切らないまま、教員らに健康保険や年金の給付を続けており 批判の声が高まりそうだ。
大阪朝鮮学園の社会保険料の掛け金は、私立学校教職員共済法に基づき、 教職員の給与・賞与の約22%を教職員と折半で負担。学園が給与・賞与を 支払った翌月末までに、事業団に一括して支払う義務を負うことになっている。
一方、複数の関係者によると、大阪朝鮮学園では数年前から掛け金をたびたび滞納。 24年度以降は滞納額が急激に膨らみ、現在は2億円を超えているという。
事業団によると、加入する全国の学校法人からの保険料の徴収率は99・9%以上で、 1年を超える長期滞納は極めて稀(まれ)。 事業団は「個別の納付状況は答えられない」とした上で、 滞納を理由にした教員らへの給付差し止めは 「教職員個人に不利益を被らせることはできない」として、一切していないと説明している。
事業団が長期滞納した法人に対し、資産の差し押さえなどで 強制徴収できるとの規定はあるが、「政治案件で手を出せない」(関係者)とみられる。 滞納理由や今後の納付計画について、産経新聞は大阪朝鮮学園に質問状を出したが、 期限までに回答はなかった。

産経WEST 2015年2月10日07:00 http://www.sankei.com/west/news/150210/wst1502100009-n2.html