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2日夜、東京・荒川区で、車を運転していた50代の男が助手席の男性を包丁で刺したり、警察官を切りつけたりして、殺人未遂の疑いで警視庁に逮捕されました。車内からは1歳の男の子が保護され、先月、川崎市で父親と見られる男に連れ去られて神奈川県警が行方を捜していたということで、警視庁などはこの男が事件に関わったと見て調べています。

警視庁によりますと、2日午後9時半すぎ、東京・荒川区西日暮里で、パトカーで追跡されていた手配中の軽ワゴン車が車道の中央分離帯に衝突して止まりました。警察官が車内を確認したところ、車を運転していた50代の男が助手席の50代の男性を包丁で刺し大けがをさせていたほか、30代の警察官の手を切りつけ、警視庁は男を助手席の男性に対する殺人未遂の疑いで逮捕しました。

男はみずからのどを包丁で刺して大けがをし、病院で手当てを受けているということです。捜査関係者によりますと、車内からは1歳の男の子が保護されましたが、先月30日、川崎市内の路上で母親と一緒にいた際、男に車で連れ去られていたということです。

母親と男の子は、DV=ドメスティックバイオレンスの被害者を保護するシェルターに身を寄せていて、連れ去ったのは男の子の父親で韓国籍の男と見られ、神奈川県警が男の子の行方を捜していたということです。警視庁などは、荒川区での事件に男の子の父親が関わったと見て調べるとともに、2人の居場所を把握したいきさつについても捜査することにしています。

■逮捕時に激しく抵抗 通行人が撮影
現場を通りかかった男性が撮影した映像には、パトカーのサイレンが鳴り響く中、複数の警察官が白い軽乗用車を取り囲み、窓から警棒を突きつけて運転手を取り押さえようとする様子が写っています。撮影した男性は「運転席や後部座席から男と見られる2人が引きずり出され、1~2歳くらいの幼い子どもが車から降ろされ、警察官が保護している様子だった。

運転席にいた人はかなり抵抗していたようで、引きずり出されたあと5~6人の警察官が抑え込み、『殺人未遂で現行犯逮捕』という声が聞こえた。車の近くには刃物のようなものが落ちていて、近くにいた人が『運転席の男が自分の首を刺したようだ』と言っていた」と話していました。

NHKニュース 2018年5月3日 5時19分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180503/k10011425961000.html