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無許可で客を有料送迎する白タクは、正規のタクシー業者の営業を妨害するだけでなく、不法滞在や不法就労している外国人の“安全な移動手段”として利用されている側面がある。過去には売り上げの一部が暴力団関係者に流れていたとされる事件もあり、さまざまな犯罪の温床になっているとして懸念されている。

韓国語の「ナラシ」は日本語の「流し(のタクシー)」がなまって定着した言葉とされ、韓国では空港や繁華街を中心に横行。日本国内では、韓国人ホステスを主な顧客としたナラシ集団がたびたび摘発されている。

平成23年に警視庁が韓国人のナラシ集団7人を逮捕したケースでは、資格外活動の許可を得ず、不法就労をしている韓国人ホステスらが主な顧客だった。17年に愛知県で韓国人留学生らのグループが摘発された事件では、リーダー格の暴力団関係者の男が仲間から毎月一定額を徴収しており、暴力団の資金源になっていたとみられる。

ナラシ集団の横行について、捜査関係者は「固定客が欲しいナラシと、職務質問や周囲からの通報を恐れる不法滞在・不法就労の外国人、雇っている店側の3者の利害が一致している」と分析。「他の犯罪を助長するインフラの一つで、安易に見過ごすことはできない」と指摘している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160304-00000112-san-soci