3億8000万円余強奪 男性けが 車で逃げた男ら捜査
20日午後、福岡市中央区の駐車場で、会社員の男性が銀行で下ろしたばかりの現金3億8000万円余りを奪われてけがをし、警察は強盗傷害事件として、車で逃げた男らの行方を捜査しています。
20日午後0時半ごろ、福岡市中央区天神1丁目のみずほ銀行福岡支店の前の駐車場で現金3億8000万円余りを奪われたと男性から警察に届け出がありました。
警察によりますと、届け出たのは、東京・足立区の29歳の会社員の男性で、後ろから顔にスプレーのようなものをかけられて銀行で下ろしたばかりの現金を奪われ、顔に軽いけがをしたということです。
男性は、仕事の取引先に現金を届けるため、銀行から現金をおよそ1億9000万円ずつ2回に分けて引き出して黒いスーツケースに入れ、駐車場で積み込もうとしたところだったということです。
警察によりますと、男性を襲ったのは2人の男で、現場から白いワゴン車で逃走していて、警察は、ほかに運転手役がいた可能性もあると見ています。
警察によりますと、逃げた2人のうち1人は年齢が30歳から40歳ぐらい、身長が1メートル75センチぐらいで灰色っぽい服の上下に白いマスクをしていたということです。
もう1人は、身長が1メートル70センチから75センチぐらいで、黒っぽい服の上下に白いマスクをしていたということです。
警察は、強盗傷害事件として車で逃げた男らの行方を捜査しています。
現場は福岡市最大の繁華街・天神のオフィスや商業施設が建ち並ぶ一角で、当時、現場周辺は、多くの人たちが行き交っていました。
「強盗」と叫び 車を追いかけていた
また、別の男性は「1人の男性が『強盗』と叫びながら、1台の車を走って追いかけていた」と話していました。
現場近くで逃走する車を目撃したという28歳の会社員の男性は、「白いワゴン車が猛スピードでキュルキュルと音を立てながら曲がり、走っていった」と話していました。
近くで働く会社員の女性は「お昼時は会社員で人通りが多い場所なので驚きました。早く解決してほしいです」と話していました。
現場近くにある、そば店の従業員の女性は「昼すぎに、外で『ワー』という大きな声が聞こえた。あとで強盗があったと聞いて驚きました」と話していました。
現場近くの店で働く70歳の女性は、「事件が起きたころに白い車が走って行き、その2メートルから3メートル後ろを、若い男性が携帯電話を耳にあてながら走って追いかけていました。こんな事件は初めてなので、早く犯人を捕まえてほしいです」と話していました。
みずほ銀行 捜査に協力
事前に銀行側と連絡とり現金引き出し
男性は、銀行から現金をおよそ1億9000万円ずつ2回に分けて引き出したあと、黒い大型のスーツケース1つに入れ、銀行の前の道路を渡り、駐車場にとめた車に積み込もうとしていたということです。
男性が車の左側の後部座席のドアを開けようとしたところ、突然、後ろから顔の前に手を回されて、スプレーのようなものを顔に吹きかけられ、2人の男にスーツケースを奪われたということです。
その後、男らが同じ駐車場に停めてあった白いワゴン車で逃走しようとしたため、男性は車の前に立ち、一瞬、ワゴン車は停止しましたが、その後、車が向かって来る様子だったため男性は車をよけ、ワゴン車は駐車場から走り去ったということです。
当時、近くを車両でパトロールしていた福岡県警の警察官が、猛スピードで信号無視をしながら走るワゴン車とすれ違い、ワゴン車の進行方向に回り込んで停止させようとしましたが、見失ったということです。
男性は、ワゴン車を追いかけたあと、この警察官に事件の発生を伝えたということです。
3億8000万円 重さ約38キロ
日銀によりますと1万円札1枚の重さはおよそ1グラムです。
奪われた現金がすべて1万円札だった場合、およそ38キロの重さとなり、小学6年生の児童の平均体重に相当します。
また100万円の束にすると380束。
大手スーツケースメーカーによりますと、これだけの量の現金を入れるには3泊4日から4泊5日程度の旅行や出張に使う中型のスーツケースが必要だということです。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170420/k10010955171000.html?utm_int=news_contents_news-main_001
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