Pocket

日本のゆうちょ銀行を含む20カ国以上の金融機関の現金自動受払機(ATM)から約45億円が引き出された事件で、警視庁組織犯罪対策特別捜査隊は30日、日本国内で現金を引き出したとして、不正作出支払い用カード電磁的記録供用と窃盗の容疑でルーマニア国籍の3人の男(いずれも28歳)の逮捕状を取り、ICPO(国際刑事警察機構)を通じ国際手配したと発表した。

同隊によると、3人は他のメンバーと共謀し、ゆうちょ銀行とセブン銀行、シティバンク銀行のATM計約220カ所(いずれも東京都内)から1390回にわたり、約8時間で約9億円を引き出した疑いがある。いずれの銀行も当時、海外のカードを使った1日の引き出し限度額を設定していなかった。

逮捕状の容疑は、2月20日、オマーンの銀行が発行したクレジットカード情報を不正利用し、都内のコンビニのATMから1150万円を不正に引き出したとしている。防犯カメラや宿泊先の記録などから3人が浮上。1月下旬に入国し、3~4月に出国したとみられる。被害にあったクレジットカード情報は、いずれも同じ名義人のものだった。

ほかにも外国人とみられる6人(男4人、女2人)が関与した疑いがあり、警視庁は顔写真を同庁のホームページで公開した。

この事件を巡っては米司法省が今年5月、約45億円を不正に引き出したとして8人を訴追したと発表。警視庁は米国やルーマニアなどと全容解明を進めていた。【岸達也】http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130730-00000039-mai-soci